世界 必要なスキル 大阪国際大学×株式会社JTB西日本

  • グローバルビジネス学部 学部長就任予定 奥林 康司 おくばやし・こうじ/1944年生まれ。経営学博士(神戸大学)。40年近く、母校神戸大学で教員を務める。放送大学客員教授を務め、欧米のさまざまな大学で研究員、客員教授を務める。現在、大阪国際大学副学長。
  • 西日本広報室 広報室長 高崎 邦子 たかさき・くにこ/大阪市生まれ。1986年に関西学院大学法学部卒業、(株)日本交通公社入社。国内外の出張添乗業務や在外勤務等を経て、’05年現職に就任。現在、兵庫県や大阪市が実施する、経済・景観・教育等の委員も務める。
これからのグローバル人材に必要なスキルとは?
2014年4月にグローバルビジネス学部を立ち上げ、世界で活躍する人材の育成に取り組む大阪国際大学。

「相手を尊重して受け入れる“ダイバーシティへの理解”です。」

奥林:
女性管理職としてグローバルに活躍する高崎さんですが、入社してからはどのようなお仕事されてきましたか?
高崎:
はじめは支店に配属され、団体旅行の営業や国内外での出張添乗業務、オーストラリアでの在外勤務などを経験しました。
奥林:
様々な国を経験されて、グローバル人材に必要なものは何だと感じましたか?
高崎:
言語や文化の違いといった、多様性を尊重して受け入れる“ダイバーシティへの理解”ですね。まずお互い対等な立場に立って、それからコミュニケーションをとらなければいけません。海外添乗員の場合ですと、お客様のご要望に応じて、現地のコーディネーターやホテルの方と交渉することがあります。その際も、相手の考えや習慣の違いなどを理解した上で、自分の意見を主張しなければ話は進みません。こういったことは、現場を経験することが一番だと思います。
奥林:
2014年に開設する大阪国際大学のグローバルビジネス学部でも、現場での経験を重視しており、海外留学や全員参加の海外研修を構想しています。
高崎:
それはいいですね。学生の頃から海外を経験することで、人間の幅が広がるように感じます。

「新たなことに挑戦し続ける、強い意志です。」

奥林: グローバル化が進む今、旅行業界でもその流れを感じることはありますか?
高崎:
旅行業界では、すでにグローバル化が当たり前です。弊社では、海外の方に日本へ来てもらうことはもちろんですが、中国の方がヨーロッパを旅行する、シンガポールの方がオーストラリアを旅行するといった、第三国間のビジネスも行っています。日本人ならではのきめ細やかな心遣いは、海外のお客様からも評価が高いんです。在外支店も80店舗ほどありますので、今後はそういった海外拠点を通じたグローバル戦略がさらに活発になるでしょうね。
奥林:
時代の変化に合わせた、新たな戦略に挑まれているんですね。大阪国際大学でも、新たなことに挑戦する学生を『学生チャレンジ制度』という制度で支援しています。これまでにも、地域のママさんを支援するイベントやフィジーでフェアトレードを行った学生などがいました。
高崎:
まさに学生に足りない信用や資金力を補うのが、大学の役割だと思います。また、学生チャレンジ制度や海外留学、部活・ゼミなど、学生の間に何か夢中になれるものと出会ってほしいですね。それは、必ず自分の一生の宝物にもなりますから。

奥林:
高崎さんは仕事を進める中で、女性ならではの視点が役に立ったことはありますか?
高崎:
ありますね。例えば、社員旅行中、社長様がすごく疲れているように見えたとします。そういった場合、「少しお部屋で休憩をとりましょうか?」とお声がけをして、個別に行程を変更することもあります。ご自身から、社員の方々に行程を変更しようとは言い出しにくいんですね。「気づいてくれて、ありがとう。」という、感謝の言葉をかけていただくこともあります。このような、きめ細やかな気遣いは、女性の方が向いているのかなと感じることがありますね。
奥林:
やる気や能力のある女性は、どんどん世界へ飛び出してほしいですね。
高崎:
そうですね。私が学生の頃の話なんですけど、仲間と中国へ行くと、電柱を運んだり、トラックを運転したりする人がみんな女性だったんです。当時、力仕事は男性がするものだと思い込んでいたので、その光景を見たとき、女性も社会で広く活躍すべきだと、価値観が大きく変わりましたね。
奥林:
JTBには、高崎さんのように女性で役職に就かれている方は多いのでしょうか。
高崎:
多いですね。弊社の場合、男女関係なく能力で評価をしますので。
奥林:
それでは、最後に高校生へアドバイスをお願いします。
高崎:
若い間に、自分の言葉で語れる、自分だけの経験をしてほしいです。就職活動の面接でも、学生が必死になった体験から出た自らの言葉には、胸がグッとなりますし、とても魅力的に映りますから。
奥林:
本日は、貴重なお話をありがとうございました。

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