世界が認めるグローバルリーダーの条件とは? 大阪国際大学×株式会社竹中工務店

  • グローバルビジネス学部 学部長就任予定 奥林 康司 おくばやし・こうじ/1944年生まれ。’69年に神戸大学大学院博士課程退学後、40年近く、母校神戸大学で教員を務める。放送大学客員教授を務め、欧米のさまざまな大学で研究員、客員教授を務める。’12年からは現職就任。
  • 大阪本店 人事部長 坪井 昌行 つぼい・まさゆき/1961年生まれ。’84年に株式会社 竹中工務店入社。’85年〜’90年、松下記念病院や法隆寺改修等に携わる。インドネシア現地法人、ブラジル現地法人、本社 人事室 能力開発部等を経て、’12年現職に就任。

2014年4月にグローバルビジネス学部を立ち上げ、世界で活躍する人材の育成に取り組む大阪国際大学。世界で活躍するとはどういうことか。世界が認めるグローバルリーダーの条件とは何か。現在も企業の第一線で活躍しているGlobal Business Personに話を聞いた。

「相手の立場に立ってその国の言葉を使うことが大切。」

奥林: 竹中工務店さんは、国内外問わず多くの事業所を構えていらっしゃいますが、海外ではどのような仕事をされていますか。
坪井:
海外進出をする日本企業の工場や事務所の建築はもちろんですが、海外でもシンボルになるような建物、例えば空港ターミナルなどのプロジェクトには積極的に参加しています。
奥林:
海外の仕事ですと、現地の人を雇うことになりますよね。その際に、何か気づかれた点はありますか。
坪井:
私はインドネシアとブラジルに赴任していたのですが、現地の人と話をする際は、英語ではなくその国の言葉が一番響きますね。すべてを現地語で話すのは難しいですが、相手の立場に立って、まずは挨拶から現地語で行うことがグローバル人材には求められます。
奥林:
相手の言葉や文化を認めることが大切なのですね。大阪国際大学では、まず国際社会で必要とされる英語力を高めるためにTOEIC®テストの対策講座などを行っているのですが、社員の方が海外赴任をする際はTOEIC®テストは受けられるのでしょうか。
坪井:
派遣前にという訳ではありませんが、当社ではTOEIC®テストを英語力の指標としています。学生の頃から、TOEIC®テストや留学に挑戦することは、とてもいいことですね。

「ひとつの目的を共有できる人が、

奥林:
建築現場では、チームワークも必要になると思うのですが、何か工夫されていることはありますか。
坪井:
最終的に自分たちがどんな人のために何を造っているのかといった、造る目的を共有することですね。例え話ですが、レンガで教会を造っている人たちに「あなたは何をしていますか?」と質問をすると、「レンガを積んでいます」と答える人、「塀を造っています」と答える人、そして「教会を造っています」と答える人がいたそうです。目的をきちんと共有すれば、作り手もどのようにレンガを積めば教会を使う人が喜んでくれるのかがイメージできます。その結果、取り組む姿勢や完成度が違ってくるんですね。
奥林:
なるほど。それでは、海外で働く上での魅力を教えてください。
坪井:
海外の作業所では、停電があったり、来るべき職人さんが来なかったりといった、日本では経験することのないハプニングや障害が繰り返し起こります。しかし、そういったことを乗り越えて、建物の竣工式を迎え、お客様からお礼の言葉をいただいた時の達成感は日本では味わえません。また、現地の人と喜びを分かち合えるうれしさもありますね。
奥林:
国が違っていても、喜びは共有できるのですね。

奥林:
来年度に開設するグローバルビジネス学部では、そういった海外の人と関わることを楽しめる、チャレンジ精神あふれる学生を募集しています。海外留学はもちろん、海外インターンシップなども構想しているのですが、学生時代から海外を経験することについてはどう思われますか。
坪井:
やはり留学や長期に亘って海外旅行を経験した好奇心旺盛な学生には、興味を惹かれますね。また、海外のプロジェクトには、さまざまな文化や環境の中で育った人たちが集まるので、その国の本当の姿を知ることができます。ですから、建設業は異文化に興味がある人にとって、非常に魅力的な業種だと思います。
奥林:
海外のことをよく知らない人だと、言葉や文化の壁にぶつかるのが怖いと感じる人も多いようですが、あまり深く悩まずに飛び込んでほしいですね。
坪井:
最近はインターネット等映像情報が豊富ですから、現地へ行かなくても何となくその国を理解した気になりますよね。しかし、現地で直に感じるものとは違います。日本という限られた世界から視野を広げるためにも海外へ出て、それから自分の将来を考えるのもいいですね。
奥林:
それでは、坪井さんが一緒に働いてみたい人材像とはどのようなものでしょう。
坪井:
一番は元気な人ですね。荒削りで少々粗野な感じを受けたとしても、想いや情熱を感じられる人となら一緒に働いてみたいです。
奥林:
本日は貴重なお話をありがとうございました。

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