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チャレンジ制度

学生の夢を応援する「学生チャレンジ制度」

四国八十八ヶ所を自転車で制覇し、ドキュメンタリー・ロードムービーを制作!

お遍路での体験と出会いをカメラに収めた真夏の3週間

2012年の夏、四国4県を自転車で駆け抜けるOIUの学生の姿があった。映画研究会に所属する3年生、道上友裕さんだ。彼の目的は、自転車での四国八十八ヶ所巡りと、その道程を追ったドキュメンタリー映画の制作だ。
「在学中に、何か大きな経験をしたいという気持ちと、研究会として60分程度の長編映画を制作したいという思いから企画しました」

6月、道上さんは自らの思いを「ドキュメンタリー・ロードムービー制作 四国八十八ヶ所を制覇!!」として企画書にまとめ、「学生チャレンジ制度」に応募。30万円の奨励金を得た。
「おかげで、自分とサポートに来てもらう研究会のメンバーの交通費や食費、宿泊費を確保できました。期間は、夏休みの3週間。ルートや日程を綿密に練った上で出発しました」

8月8日に四国へ入り、一番札所「霊山寺」から旅をスタート。炎天下の走行は、予想以上の過酷さだった。それでも毎日、朝7時頃から夕方5時頃まで走り続けた。雄大な海や山々、札所の歴史あるたたずまい、地元の夏祭り…リアルな八十八ヶ所巡りを体感し、その風景をカメラに収めていった。
「最も記憶に残っているのは、高知県から愛媛県にかけての海沿いの道。映画では5秒ほどのシーンですが、旅で一番美しい光景でした」

旅の合間には、数々の出会いもあった。「今回の旅では、自分が八十八ヶ所巡りを体感することと、一般的に高齢の人が多いお遍路に来る若い人への取材という2つのテーマを設定していました。シーズンオフで参拝者が少なく、4人しか取材できませんでしたが、『とにかく体験したくて』と私と同じく自転車で来た人、『空海に憧れて来た』と語る人など、いろんな思いや価値観を知りました。また、最終日に訪れた香川県では、ちょうど自主映画の上映会を開催していました。そこで地元の映画関係者の方々と知り合いになり、映画の話や旅の話で盛り上がりました」

8月末、旅を終えた道上さんは、10月の学園祭での上映に向けて編集作業を開始。学園祭で上映後は、研究会の顧問の先生から「全体的によかった」と言ってもらえた。ここで道上さんのチャレンジは、一旦、区切りを迎えた。
「香川県で出会った地元映画関係者の方からは、『完成したらウチで上映してよ』と言われていましたし、機会があれば学外でも上映していきたいです。今は、さらに完成度を高めるために再編集しているところです」