迎春
明けましておめでとうございます。
年頭にあたり、本学を代表して新年のご挨拶を申し上げます。
私は京都や奈良を歩いてめぐることを休日の楽しみにしていますが、早朝の京都御所や夕暮れの奈良公園の美しさは心身を整えてくれる場所となっています。本年が皆さまにとって、希望に満ちた晴れやかな一年になること願っております。
さて、昨年は終戦から80年を迎え、8月15日に「全国戦没者追悼式」が日本武道館で開かれました。天皇、皇后両陛下や石破茂首相(当時)、遺族ら4,523人が参列。大戦の犠牲となった約310万人を悼み、平和への誓いを新たにしました。
しかし、世界に目を向けると、2022年に始まったロシア・ウクライナ戦争はいまだ終結の兆しを見せず、中東をはじめとする各地での紛争も、多くの人々の平穏と幸福を奪い続けています。世界が戦争のない平和な世の中であって欲しいと願ってやみません。
一方で嬉しいニュースとしては、制御性T細胞を発見した坂口志文・大阪大特別栄誉教授がノーベル生理学・医学賞を、極小の穴が無数に開いた「金属有機構造体(MOF)」を開発した北川進・京都大特別教授がノーベル化学賞を受賞されました。お二人が共通しておっしゃっている、どんなに小さな気づきでも、コツコツと積み重ねることが大切というメッセージが社会に広く共有された瞬間でもありました。
本学においても、多くの学生たちが専門分野の学びに真摯に取り組んでくれています。学内で学んだその理論を確かめるべく、海外留学・海外研修、企業の皆様との連携プロジェクト、大学祭、クラブ活動、ボランティア活動などに積極的に参加してくれてもいます。世界の様々な国で、様々な地域・企業で、学生たちの「前に進もう」という意志による力強い活動が本格的に展開されています。
本学はこれからも、全人教育という学園の理念のもと、現実をしっかりと見つめ、人々の生き方を深く考え、果敢に挑戦する学生を養成し、サポートして参ります。
社会の皆さまには、物事の本質を理解し、国内外で活躍が期待できる学生を送り出して参ります。
地域の皆さまには、共に活動し、皆さまから愛される大学・短大となるよう挑戦し続けて参ります。
丙午の本年が、皆様にとりましても、本学にとりましても、更なる飛躍の年となることを願っております。
結びに、皆さま方の益々のご健勝をお祈りすると共に、引き続きお力添え賜りたく、ご指導、ご鞭撻お願い申し上げます。
大阪国際大学
大阪国際大学短期大学部
学長 宮 本 郁 夫