
国際教養学部国際観光学科の辻有美子教員率いるゼミ生3年生が、2025年10月11日(土)に京都府宇治市の観光エリアを視察し、京都文化を肌で感じる体験をしてきました。
宇治市には老舗の日本茶専門店も多く、平等院や宇治上神社など史跡もあります。世界的な抹茶ブームもあり、中心部界隈には多くのインバウンドの姿もみられ、大変にぎやかな雰囲気でした。
まず「お茶」への理解を深めるべく、文化施設「お茶と宇治のまち交流館 茶づな」を訪問し、茶づなでは、石臼から茶葉を挽いて抹茶にし、その抹茶を点てて飲むという体験をしました。
今回は 26 名の参加者のうちゼミ生以外は全員インバウンドという状況で、茶の歴史や茶葉の取り扱いな
ど、スタッフによる説明もすべて英語で行われました。
抹茶を点てるのは初めての経験という学生がほとんどでしたが、お作法の勉強にもなり、茶文化への理解を深めることができました。






施設内にはお茶のミュージアムがあり、日本茶 800 年の歴史や近年の取組み、京都の歴史についても学べます。
インバウンドにも人気の施設につきスマートフォンによる多言語対応アプリもあり、見るだけでなく聞く、ふれる、という体験を通して茶文化を身近に感じることができました。


次に、宇治川を渡って平等院へ向かいました。平等院までの表参道には、土産物店や飲食店などが立ち並んでいます。色とりどりの土産物、見目麗しい抹茶パフェや菓子類が並び、また日本茶専門店からは、炒った茶の香りが漂うなど五感で楽しみながらそぞろ歩きができる空間でした。
道すがら和装のインバウンドも多くみられ、草履や下駄に慣れない様子はあったものの体験型の観光を楽しむ姿もありました。
世界遺産でもある平等院は、鳳凰堂や観音堂などの建築物もすばらしく、また国宝や重要文化財が納められた博物館では、最新のデジタル技術を使用した CG による復元図なども鑑賞できました。


京都においては、京都市以外にも魅力的な地域があるということで「海の京都」、「森の京都」、「お茶の京都」など、地域独自の観光資源を活かすべく DMO(観光地域づくり法人)が設立され、多様な事業が展開されています。
オーバーツーリズムが叫ばれる京都ですが、最近は観光客の分散化も進められ、比較的混雑が少ない時間帯や場所の PR をしています。史跡や抹茶の人気で宇治の観光客は多いものの、郊外の茶畑や自然景観など観光の分散化にもつながる要素もある地域につき、そのような観光資源についても目を向け、学びにつなげていきたいです。