10月17日、大学に枚方市教育支援センター「ルポ」の子どもたちを招いて、心理コミュニケーション学科のプロジェクト「フォトコミ」が開催された。

 フォトコミを通して、写真を撮るという行為の中に、思っていた以上に深い「人との関わり」があることを実感した。最初の頃は、にぎやかな子とおとなしい子の間に温度差があり、場の空気をどうまとめればいいのか悩むことも多かった。しかし、少しずつみんなが打ち解け、最後には誰もが積極的に話しかけてくれるようになった。その変化を間近で感じられたことは、とても嬉しかった。

 お互いの写真を見せ合う場面では、写真に込められたたくさんの気持ちが語られた。その際、年上や同級生、年下といった立場の違いを気にすることなく、互いを尊重する空気が自然に生まれていたことが素敵だと思った。一方で、関わり方の難しさも感じ、初めのアプローチの仕方でその後の関係性が大きく変わることを学んだ。撮影の場面では、ピントが合わなかったり、設定を間違えたりすると、焦ってしまう子が少なくなかった。そのようなときにもっと冷静に、素早くサポートできたらよかったことが反省点である。自分自身がカメラに慣れていれば、より安心感を与えられたのではないかと思う。それでも、最後にみんなが笑顔で手を振ってくれた瞬間は、心から嬉しかった。

 短い時間の中でも、写真を通して心が通じ合えたように感じた。フォトコミは、単に写真を撮る技術を学ぶ場ではなく、「人と人がどう関わるか」を考える実践の場だったと思う。相手の気持ちをくみ取りながら、一緒に何かをつくりあげていく過程にこそ、コミュニケーションの本質があると感じた。この経験を通して、人との関わりの難しさと同時に、その楽しさや温かさを改めて実感することができた。

【文】心理コミュニケーション学科3年 福留咲和
【写真】soramark 相葉幸子