6月11日、寝屋川市の小学校にて、心理コミュニケーション学科のプロジェクト「フォト・ベースド・コミュニケーション」、略して「フォトコミ」が開催された。


今回は、6年生45名を対象に、「発見」プログラムを行った。「大切に扱ってね」と小学生の首にカメラをかけたときは、初めて触れるものに緊張している様子も見られたが、その後のカメラ教室や校内撮影を進めていくうちに、カメラの楽しさに気づき、自分を表現できる写真を自由に撮影する姿が多く見られるようになった。


当日はあいにくの大雨で、外での撮影をすることが叶わなかった。そのため、屋根があるギリギリのところで撮影を行う児童が多く、私もその様子を見て校庭に出ることができないもどかしさを感じたが、児童たちは雨粒を利用した写真や、空が暗いことを活かした写真を撮影するなど、雨が降っている今だからこそ撮れる瞬間を楽しんでいた。写真撮影を行う中で、モノクロとカラーを使い分けたり、あえてレンズを曇らせる工夫をしたり、途中で画角を変えた方がよりよい写真を撮影できると気づいた児童もいて、試行錯誤しながらもより自分らしい写真を撮影できるようになっていったことが印象的だった。


校内写真を撮影したあとは、自分のお気に入りの写真3枚を厳選し、カメラマンによる写真の講評、そしてクラスメイトの写真の良いところを書く時間を設けた。児童たちは何度も何度もカメラのデータを見返しながら、じっくりと時間をかけて真剣に3枚を選ぶ様子が見られた。講評の時間に少しざわついてしまう場面もあったが、「静かにしよう!」と自主的に声かけを行う児童や、「この写真誰の?めっちゃええな!」と様々な写真に興味を持つ児童の姿があり、自然な形でのコミュニケーションが生まれていた。さらに、「この写真、家帰ったらママに見せる」と話してくれた児童もいて、この「フォトコミ」の時間が子どもたちにとって意味のある大切な時間になっていたことを実感した。

【文】心理コミュニケーション学科2年 岡本遥花
【写真】soramark 相葉幸子