経営経済学部経営学科ベンチャービジネスコース3年・西田ゼミでは、住友生命保険相互会社が展開する健康プログラム「Vitalityスマート」を題材に、課題解決と仮説検証に取り組むPBL(課題解決型学習)を1年間にわたって実施しています。

 「Vitalityスマート」とは、健康増進活動への取り組みに応じて特典(ごほうび)を受け取ることができる健康プログラムで、行動経済学的なアプローチに基づき、利用者の行動変容を促す点が注目されている保険とは切り離したサービスです。本取組は、特定の企業や商品を推奨・宣伝することを目的とするものではなく、実在する企業のマーケティング課題を学習素材とすることで、学生が仮説構築・検証のプロセスを通して実践的なマーケティング思考と課題解決スキルを養うことを目的としています。
 
 昨年度は、現ベンチャービジネスコース主任の佐々木紀夫教授のもと、2年次ゼミにて本企画がスタートし、学生たちが「加入促進」に関する論理的な提案を行いました。今年度3年次では、その学びを基に、仮説の構築と検証を行う実践的なプロジェクトへと発展させています。

 4月17日の講義では、住友生命保険相互会社より6名の社員の方々にご来学いただき、営業総括部兼新規ビジネス企画部の山口潤様より、昨年度の成果の振り返り、マーケティングの実務における視点、仮説検証の重要性について、演習を交えた大変実りあるご講義をいただきました。今後は、プレリサーチを踏まえて「加入促進」に向けた中間報告を5月末に、前期の最終報告を7月に予定しています。さらに9月以降は、「利用促進」に焦点を当てた本格的な調査・検証へと進んでいく予定です。

 実社会とつながるこのプロジェクトを通して、学生たちは「自ら問いを立て、現場で検証する」実践型の学びを深めてまいります。貴重なお時間とご講義を賜りました住友生命保険相互会社の皆様に、心より御礼申し上げます。

担当 経営学科 西田千裕