
西脇 京都府知事(中央左)
横山誠教授(経営学科)とスポーツビジネスコースの学生たちは7年前から京都府から補助金事業の交付を受けて活動しています。この度、2024年度の成果報告会「登壇発表」にて、学生たちは本学の包括連携先である京都府相楽郡南山城村での活動成果を京都府の行政職員の方々、他大学の学生・教職員の方々へ発表しました(3/15)。
【概要】
2024年度も京都府からの補助金をいただき、京都府相楽郡南山城村にてPBLを実践しました。2023年度までは複数年かけて森林ウォーキングコースを開拓しマップを作成しマップを作成しました。そして、そのコースを活用したウエルネスウォーキングと食文化体験イベントを実施し、効果検証を行いました。2024年度は、これまでの一連の取り組みから出た新たな課題として「モビリティ」が挙げられ、村内を広域に周遊でき、かつイベントしての持続可能性を検討しました。
事業名 :「大学・学生とともにのばす京都プロジェクト共同事業」
※京都府補助金事業としては7年連続採択
2024年度の採択事業数 52、登壇発表数 5事業
令和6年度「大学・学生とともにのばす京都プロジェクト共同事業」採択事業一覧/京都府ホームページ
テーマ :サイクリングとロゲイニングの融合による村内周遊サイクリングコース開発の検討
指 導 :経営経済学部 経営学科 横山 誠 教授

西脇京都府知事に活動のご報告



本学の登壇発表の様子(採択事業数52の内、登壇発表は5事業のみ)


京都府 総合政策環境部の部長様、ご担当者様にご報告

経営経済学部経営学科 横山 誠 教授と地域協働センター冨加見センター長(2024年度)と共に
◆プロジェクト 学生リーダー 木村心優さんのコメント
「1年間のPBL活動を通しての学び」
この1年間のPBL活動を通して学んだことは、大きくわけて2つあります。1つ目は、色々な人と関わることで問題を発見できたことです。私たちのメンバー内では南山城村のことを元々知っている人が少なかったので、私たちでは分からないことが沢山ありました。そのため、南山城村の役場の方たちにお話を聞くことでそこから課題が見えてくるということがありました。
2つ目は、課題を発見した時の解決プロセスを見出すことの難しさです。課題を発見出来てもそれをどのようにして解決していくのか、私たちの中で意見は出ても本当に現実的なのかというたくさんの議論をしてきました。たくさんの議論したことによって、チームとして成長することが出来たと思います。この1年間の活動を通して、上手くいくことの方が少なく失敗もしてきました。しかし、この活動を通して私たちは成長することが出来たと思います。
◆プロジェクト サブリーダー 橋本 凜さんのコメント
「1年間のPBLを通しての課題」
1年間のPBLを通しての課題は、地域住民の方との交流機会が少なく、少人数の関わりとなってしまったことです。地域住民の方だからこそ知っていること、感じることが沢山あると思います。それらの想いをより多く収集できるよう、2025年度は2024年度よりも多く、地域住民の方との交流機会をつくり、地域の方とともに南山城村の地域活性化に繋げていきたいです。2024年度は主催者側として作ったものを参加者に食べてもらうだけでした。2025年度は地域の特産物を活かした食文化体験を参加者自身も行う形で取り入れたいと考えています。本学の学生に向けてトライアルイベントを2回実施することができましたが、一般の方に向けて実施できるようにし、事業化できるイベントを目指します。また、サイクリングの場合でも走れる範囲が限られてしまうと感じたことから、より広域の範囲を走ることができるツーリングにも挑戦していきたいです。
◆プロジェクトメンバー 大道翔太さんのコメント
「ロゲイングイベント実施への想い」
2024年度で取り組んできた活動を通して様々な改善点がありました。サイクリングに加えロゲイングは初の試みでした。イベント実施に向けた具体的なマネジメントについてイメージがしにくく状況に悩み苦しみましたが、大阪府枚方市で開催されたロゲイニングのイベントに運営側として参加しました。そこでは、主催者のコース作成に対する意図や目的、そしてアプリの運用・活用方法等、自分たちのPBLや2024年度に見つけた改善点に活かせそうなことを学び、知ることが出来たと感じています。今後は、そこで得た知識や経験を基に南山城村全域を周遊できるコースへと改善を行い、南山城村を盛り上げることが出来るイベントを作成することに挑戦したいと思います。そして、2025年度は広く一般の方に参加していただけるイベントを目指します。
◆プロジェクトメンバー 松本要さんのコメント
「成果発表を通した学び」
京都府報告会を通した学びとして、2023年度に引き続き2年連続の参加となりました。2024年度は登壇して口頭発表を行い、大変貴重な経験をさせていただきました。また、直前には関西野外活動ミーティングでもポスター発表も行いました。そうした様々な発表会での報告を通じて中での一番の学びとして、自分たちの活動を伝える難しさを痛感しました。ポスター発表やスライド発表で私たちの活動を知らない人に伝える、もしくは南山城村を知らない人達に発表する際にどのような言葉で伝えれば、興味関心を持っていただき話を聞いていただけるのかということがとても難しかったです。全く何も知らない人達に伝える順番や、専門用語の言い換え等、発表準備の段階からも学ぶことがとても多くありました。またこうした気づきや学びを来年度に活かしていきたいと思います。
◆ポスター発表を行った (伊敷享耶さん)のコメント
「イベントにおける魅力発信の重要性」
イベントを通して、幅広い年齢層の方に楽しんでいただくには、多くの魅力を作る必要がありますが、それは簡単にできることではありませんでした。私たちは、実際に活動を共にし、参加者の反応を見ながら確認しつつ、終了後にはアンケートを通して効果や感想を振り返りました。私たちは、多くの人を楽しませるためにも、これまで以上にサイクリングコースを改善し、スポットなども厳選していかないといけないことが、これまでの取り組みを通じて実感しました。イベントの魅力発信は、多くの人に発信することも重要ですが、参加者においてもリピーターとなってくれるかどうか重要なことに繋がります。参加者に2度目はないと思い込んで、楽しんでいただけるようにしていきたいですし、イベントを通して南山城村の発展に貢献していきたいです。
経営経済学部経営学科 横山誠 教授 コメント
これまでの報告会ではポスター発表のみでしたが、2024年度は全体での口頭発表およびポスター発表と2つの発表を行いました。登壇での口頭発表に際しては、ストーリー性を重視した資料作成を行い、地域協働センターの冨加見センター長や池田さん、前年度発表した先輩達からもたくさん指導や助言をいただきました。資料の見せ方だけでなく、期日から逆算した作業やチームとしての進め方などからも多くの気づきや学びがあったと思います。
様々な報告を通じて、自分たちの活動だけでなく、先輩からつないできたバトンを受け継ぎ、地域課題解決に向けた取り組み(PBL)の重要性を改めて感じることができました。こうした発表の機会は、プロセスにおいて改めて自分たちの取り組みを客観的に振り返る機会となりました。そして、多くの方からいただいた発表に対するコメントや評価は自分たちが気づいていない多くのことを認識し大きな自信へとつながりました。
【関連】
2024年度活動