経営学科 小林ゼミでは、6月末の大阪関西万博におけるイベント企画・参加をきっかけに、株式会社「にっぽんの宝物」と参加事業者の皆さまとの交流を続けています。

万博で開催された「にっぽんの宝物」世界大会で今年度の入賞者が決定し、8月から既に来年度に向けた事業者セミナー、地方大会がスタートしています。ゼミのメンバーは、来年度の地方大会に向けた事業者セミナーに参加。さらに、過去の大会でグランプリを受賞した奈良県吉野郡の「工房やぶせ」様を訪問し、セミナーや大会を含む「にっぽんの宝物」の一連のプロセスからどのような影響を受けたのかを理解するためにインタビューを行いました。

1.「工房やぶせ」様 ご紹介 〜完全国産、吉野の風を届けるこんにゃく〜

奈良の吉野で、吉野本葛入りの手練りこんにゃくを製造されています。完全国産の厳選素材と、にがり(凝固剤)にもこだわる最高品質への追求が特徴です。さらに、一粒万倍日や新月、満月など、季節の節目にのみ、こんにゃくの匠が心を込めて手練りするという、大自然のエネルギーを取り込む独自の製法を採用されています。

【受賞歴】『吉野の琥珀』
にっぽんの宝物 奈良大会2024-2025 ⇒  グランプリ
にっぽんの宝物 全国大会2024-2025 ⇒ 【地域の恵み部門】グランプリ

にっぽんの宝物 グランドグランプリ2024-2025 ⇒ 3位 
にっぽんの宝物 世界大会 2024-2025 ⇒ 【継承進化部門】準グランプリ

【こだわり】 手作業のため、生産できる数量には限りがあり、「大切にお届けしたい」という思いから、一つ一つ梱包まで手仕事で行われているため、注文より発送まで1ヵ月ほど時間がかかるそうです。

「工房やぶせ」さんのオンラインショップはこちらです https://yabuse.base.shop/

まず、名物のこんにゃくの串刺し体験をさせていただきました。私たちが作業したこんにゃくが実際に販売されると知り、普段では味わえない緊張感と責任感を感じました。同時に、地域の食品づくりに少しでも関われたことが嬉しく、貴重な経験となりました。 また、串刺しの作業中には、工房の方からこんにゃく作りに込める強い思いや、セミナー参加の背景についてお話を伺うことができました。知人の勧めがきっかけで参加を決め、「最初で最後」と覚悟して奈良大会に臨んだという話は、挑戦の重みが伝わりとても印象的でした。

2. 「挑戦」が生んだ成果:リブランディングと”発注から1ヶ月待ち”の真実

セミナーに参加した際にアドバイスを受け、パッケージのリニューアルに加え、商品名を「こんにゃく」から「吉野の琥珀」へ変更。サイズやパッケージデザインを含めた全体的なリブランディングに踏み切られました。これにより、安価な商品として見られていたものが付加価値商品へと変わり、知名度向上やネット販売の「発注から1カ月待ち」に繋がったというお話を聞き、挑戦する姿勢が実際の成果に直結していることを強く実感しました。

さらに、「これからは商品開発に悩んでいる人にセミナーの参加を勧めていきたい」と語っておられたことから、ご自身の経験を次の誰かの支えに繋げようとする姿勢にも深く感動しました。企業や個人の挑戦は、単に商品を生み出すだけでなく、周りの人にも良い影響を与えていくことを学ぶことができました。

今回の訪問を通して、商品作りの現場がどれほどの努力で成り立っているのかを知り、また「にっぽんの宝物」のセミナーや活動が実際の事業を大きく動かす力を持っていることを知ることができ、とても貴重な経験となりました。

3.来年度に向けて

現在進行中の「にっぽんの宝物」地方大会で入賞した事業者は、2月末に東京で行われる「JAPANグランプリ」に出場し、入賞者は7月にシンガポールで開催される「世界大会」へ進みます。事業者同士のコラボレーションが生まれたり、商品だけでなく事業者自身もプロセスの中で磨き上げられ、どんどん進化していくのが「にっぽんの宝物」の大きな魅力のひとつです。

来年度は「にっぽんの宝物」、OIU小林ゼミとシンガポールの協定校(NYP)との新たなコラボレーションが計画されています。小林ゼミでは今後も「にっぽんの宝物」及び事業者の皆さんと連携し、若者ならではの視点とアイディアで、地域を活性化するプロジェクトに貢献するべく力を合わせて取り組んでいきます。 

~ビジネスしようぜ!~