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東北亜観光学会 第3回大学生国際発表大会にて奨励賞を受賞(国際コミュニケーション学科 渡邉准教授ゼミ)

Date.

13/09/12

  本年度で第3回目となった大学生国際発表大会が、さる8月21日に韓国慶尚北道南西部にある金泉市の金泉大学校で開催されました。日本・韓国の14大学から41チーム162名が参加し、観光を学ぶアジアの学生たちが、「観光」をテーマに、6つの分科会会場にわかれて熱心に議論を交わしました。
  今回は、「フィルムツーリズムによる地域の観光活性化」のテーマで発表をしました。内容は、日本の中高年齢層を中心に人気を博した韓国のテレビドラマ「冬ソナ」は、ロケ地となった韓国・春川市へ、日本人観光客が大挙するというムーブメントを起こし、ドラマのロケ地訪問ツアーとして2004年4月から10月までに約19万人の観光客が訪問しています。

  2000年後半になると「東方神起」や「ビッグバン」が、オリコンチャートで1位になるなどK-POPに代表される音楽が日本の若者から多くの支持を得るようになってから、新しい韓流文化のイメージも発信されるようになり、日本の若者にも大きな影響を与えることになりました。
  さて、文化と観光を考えるとき、それらの役割は相互交流が基本となります。日本が観光立国を目指すのであれば韓国と同じように海外に向けて日本文化を発信しなければなりません。そして、多くの外国人に日本のファンになってもらい観光誘致につなげていくことが大切です。それには、海外で制作・上映・放送される映画やドラマのロケ地に日本を選んでもらう方法があります。つまり、「フィルム・ツーリズム」をうまく活用することです。
  実際、2009年10月~12月に放映された韓国ドラマ「アイリス」を観て、韓国人観光客がロケ地の秋田県に訪れたことが良い例です。
  このように映画やドラマの放映により、日本が観光地の目的地として選ばれ、撮影によってそのロケ地が活性化するならば、「フィルム・ツーリズム」がもたらす効果は侮れません。とするならば、観光を勉強する私達学生にとって「フィルム・ツーリズム」に関心を持つことは大変重要であると考えます。そこで2010年夏に、鳥取県内で撮影が行われた韓国ドラマ『アテナ:戦争の女神』に着目し、このドラマによる効果を調査研究し報告をしました。
  結果は、昨年に引き続き、全チームが奨励賞として評価され甲乙はつけられませんでした。しかし、個人的には午前中の審査が終わり、午後から他校と本校の学生の発表を聴くことができましたが、内容においては他校に比べてもしっかりとした研究であったように思います。いずれにせよ、彼らは発表を通じて互いに刺激を受けて、また大きな自信に繋がったものと確信しています。

  いま、日本と韓国は政治的に問題を抱え、残念ながら難しい時期にありますが、学生たちの観光による民間外交は大変重要な役割を果たしており、きっと将来において両国文化交流の橋渡しの一歩とになるでしょう。
  毎年、この研修旅行で思うのが、後輩達がこの大会にチャレンジして引き続き、国際交流を続けていって欲しいと願うばかりです。

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