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準優秀賞【日本語エッセー部門】 世界に触れて成長した私 栃木県立宇都宮白楊高等学校 3年 野澤 美祈

 私は今まで外国に行ったことがない。パスポートも持っていない。そのためか日本を脱出したい、外国に行っていろんな人と会ってみたいと中学校三年生頃から思うようになった。しかし私が外国に行きたいと思っていることを海外旅行に何度も行っている友達に話すと「外国に行くとね、日本はやっぱりいいなって感じるよ。」と答えてきた。それを聞いてもやはり私は外国に行ってみたいという気持ちは変わらなかった。実際に自分で外国に行ってみなければ日本の良さも分からないし気づけないのではないかと思ったからだ。  つい最近、アメリカ留学から帰ってきた友達と話す機会があった。「きついこともたくさんあったし大変だったけれど、メンタルは鍛えられたよ。」と言っていた。外国に行けば言葉や文化の壁に必ずぶつかる。楽しいことばかりではない。それは理解している。けれど、そうした体験をすることで物事を広く観察し困難も乗り越えられる大人へと成長していくことができるのではないかと思う。

 私は何度も親に海外に行かせて欲しい、短期留学をしてみたい、と頼んだが費用の面からも時期の面からも行くことはできなかった。私は周りの友達が次々と海外に旅行や留学に行ってしまうのを見てとても悔しくて羨ましかった。すると、「今、日本でやれることがあるんじゃない?」と親が言ってきた。日本にいても世界と繋がれる、ということだ。私はそんな考え方ない?」と親が言ってきた。日本にいても世界と繋がれる、ということだ。私はそんな考え方をしたことがなくてはっとした。世界に触れるには自分が外国に行かなければいけないと思い込んでいたからだ。もちろん、外国には行きたくてたまらなかったけれど、まずは母親の知り合いのフィンランド人の方に英語でメールをしてみることにした。すると、すぐに返信がきて久しぶりの日本からのメールを喜んでくれ、その後何度も近況報告などのメールを続けた。そして昨年、私はある一冊の本を図書館で見つけた。『平和をつくった世界の20人』という本だった。その本にはそれぞれ独自の方法で平和を目指した20人の生涯と言葉が記されていた。私は何人かの偉人たちの言葉に感動し、その思いを作者の方にメールした。アメリカ人であるその方は私のメールを「喜んで読んだ」、と返信をくれた。私は返信を期待していなかったし、自分の英語がきちんと相手に対し伝わるか不安だった。だから返信が来たことはとても嬉しいことだった。実際に知らない外国人の方とメールをしたのは初めてのことだったので、メールのやりとりをしたことで自分が確実に世界の一員なんだということを強く感じた。そして「世界は意外と自分の身近にある」と気づいた。しかし、この「身近にある」ということは自分から相手に歩み寄らなければ見つけられないと思う。メール以外にも日本から世界に触れる方法はたくさんあるはずだ。これからも積極的に自分から世界と触れる努力をしていこうと思う。そしてこのような経験を通して自分を成長させていきたい。

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